ファクタリングとは、売掛債権を期日前に売却して資金調達をする方法です。海外では手形取引よりも一般的な資金調達の方法として浸透しています。しかし、日本での知名度は海外ほど高くはありません。融資のように将来的な負債にならず、スピーディーな資金繰りができるということもあり、最近では経済産業省も推奨している資金調達の方法なのです。

しかし、ファクタリング会社の評判を実際に聞ける機会が少なく、どの業者を利用していいのかわからないのが現状です。今回は目的別にファクタリング会社の選び方を中心に、利用者に合ったファクタリング会社を見つけるためにはどうすれば良いのかにについて、詳しく解説していきます。

ファクタリングと融資の違いとは?

ファクタリングの大きな目的は支払い期日前の売掛債権を資金化して資金繰りを改善することです。融資は銀行から借り入れを行ない、設備投資などに投資して利益を最大化するための金策です。要約すると、
 ファクタリング=企業の財務状況がネガティブな状態で利用する(資金繰りの改善など)
 融資=企業の成長などポジティブな状態で利用する(設備投資など)
上記のように使用用途が異なります。

融資は手続きに時間がかかり返済義務が発生する

融資には、必ず返済義務が発生します。中長期的な経営計画を立てるのが難しい中小企業や個人事業主にとっては、長期の返済は大きな負担です。また、融資を依頼してから実際に資金化されるまでの期間が長く、申し込んでから3週間から1ヶ月を要する場合もあります。

一般的な融資の流れは、

1. 融資申込受付
2. 融資判断(審査)
3. 決済・承認
4. 融資実行
5. 融資実行の事後管理(銀行の)回収

といった流れになります。これでは、緊急の支払いが発生した時には間に合いません。この申し込みから入金までの時間が、緊急の資金調達を目的とする場合に融資は向いていない理由なのです。

融資先の選択肢は少なく審査が厳しい

企業が融資を利用する際、金融機関や公的機関が一般的な融資元です。返済利息を収益の1つとする金融機関にとって、返済が滞る企業に融資をすることはありません。そのため、融資決定までの審査がとても厳しく、財務状況などによっては融資がされない可能性もあります。

融資の審査で主に見られる点をまとめました。

• 財務内容はどうなのか?

財務内容が健全かどうか、現状悪いのであれば好転する材料があるかどうかをチェックします。

• 融資希望額とその資金使途は?

今回の融資された資金の利用目的を調べます。

• 返済原資・返済見通しがあるのか?

融資金額の返済方法や返済の確実性について見通しの有無を調べます。

• 担保・保証人はあるのか?

保全のためとはいえ、上記3つの基盤が弱い場合には、担保か保証人を求められます。

ファクタリングを利用する目的とは?

融資は利用用途などの制約が多いため、緊急性の高いつなぎ資金としての資金調達には不向きです。その点、ファクタリングは早ければ即日での資金調達が可能です。しかし、ファクタリングは手数料が発生するため利用目的に合わせたファクタリングをする必要があります。

2社間ファクタリングで秘密の資金調達が可能

ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。2社間ファクタリングは、利用者が持っている売掛債権を期日前に売却することができる方法です。緊急の資金繰りを必要とされた時、融資では間に合わず、自己資金もない場合に利用するケースがほとんどです。

3社間ファクタリングは、売掛先に売掛債権を売却するための承諾が必要となるため、売掛先に経営状態が悪化していると勘違いされてしまう可能性もあります。2社間ファクタリングであれば、債権譲渡通知が不要な場合が多いため、そのような心配もなく資金調達することが可能です。

ファクタリングは償還請求権が発生しない

償還請求権とは、売掛先の倒産などでファクタリング会社の買い取った債権が回収不能となった場合、申込者に売掛金の返済を請求できる権利のことです。ファクタリング契約の多くは償還請求権がないノンリコース取引が基本です。そのため、売掛先が債務不履行に陥っても、ファクタリング申込者に返済の義務は発生しません。

売掛金の入金が遅れたり、貸倒れになったりで資金難に陥る可能性もあります。また、売掛先が倒産した場合、共倒れする危険性を回避する役割もファクタリングにはあるのです。

損をしないためのファクタリング会社の選び方

ファクタリングを利用しても利益が残らなければ元も子もありません。中長期的に見て、どのタイミングでファクタリングを行なえばいいのかを判断することも重要です。その上で考えるべきは、ファクタリングを依頼するファクタリング会社です。ファクタリング業は貸金業に触れないため、その立場を利用している悪徳業者も潜んでいます。

ファクタリング会社が本当にきちんとした業者なのか、それとも企業を食い物にする悪徳業者なのかを見極めないと、利益が目減りするだけではなく、さらに余計な支払いまで発生する場合もあるのです。

手数料から利用するファクタリング会社を決める

ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあり、それぞれ手数料の割合が違います。2社間ファクタリングの平均的な手数料は10%〜30%、3社間ファクタリングでは5%〜15%が相場です。
3社間ファクタリングは売掛先に承諾が必要ですが、売掛債権を売却するのは違法行為ではありません。少しでも手元に資金を集めておきたいのであれば3社間ファクタリングで売却することをオススメします。

手数料が相場よりも異常に高い場合には、一旦取引を保留にして他のファクタリング会社の検討をオススメします。安易に資金繰りの改善を求めて、高額な手数料を取られてしまわないように注意してください。

会社の状況に合ったファクタリングを利用する

ファクタリング会社は3つのグループに分けられます。

• 銀行系ファクタリング会社

メガバンクや銀行が100%出資しているファクタリング会社です。銀行が関与しているのでファクタリング業界では最も厳しい審査(売掛元の審査)があります。3社間ファクタリングのみの取り扱いですが、審査に通れば安い手数料で資金を調達することが可能です。

• ノンバンク系ファクタリング会社

銀行以外の通信業や運輸業、消費者金融業といった大手企業が100%出資しているファクタリング会社です。銀行ほどの厳しい審査はありませんが、3社間ファクタリングを採用している会社も多いです。

• 独立系ファクタリング会社

銀行系にもノンバンク系にも属さない独立したファクタリング会社です。大きな母体を持たないため、手数料は割高ですが、数十万円からの小口資金調達が可能です。中小企業にとっては緊急でも対応してくれるので利便性が高いといえます。

このように、各ファクタリング会社によってメリットがあります。しかし、相性の合うファクタリング会社を選ばなければ、利用者にとってメリットとはいえないのです。

ファクタリングで損をしないためにはファクタリング会社を見極めること

ファクタリングは負債を抱えない資金調達が可能です。経営者にとって最適な資金調達の方法といえます。しかし、ファクタリングにかかる費用や申し込みから入金までの時間など、細かな部分を理解しないまま利用すると、大損することになってしまいます。

ファクタリングを利用する際には1社だけに絞らず、相見積もりを取るなど複数社を比較することが重要です。ファクタリングで損をしないためにも、見積もりや商談した内容を参考に、自社に見合うファクタリング会社の選択をオススメします。