法律に乗っ取った金融工学であるのにかかわらず、企業情報をはじめファクタリング手数料などを公開していないファクタリング会社があります。このような非情報公開会社は、どうして情報公開をしていないのでしょうか?

ファクタリング会社を選ぶ上で、クリーンな会社を選びたいと思うのは、大企業だろうと中小企業だろうと同じです。ただでさえ日本ではあまり認知されていない金融工学なのですから、きちんと情報をチェックした上でファクタリングを依頼したいと思うのは当然です。

ファクタリング会社が情報を公にしない理由、そしてファクタリング会社の企業情報の中で特にチェックするべきポイントについて解説していきます。

情報公開が重要な理由とは?

ファクタリング業者を選ぶ上で重要なのが、どれだけ情報を公開しているかという点です。ではどうしてファクタリング業者の情報公開がこれほどまでに重要視されているのでしょうか?

日本であまり浸透していない金融工学だから

銀行やクレジットカード会社は、情報を確かめる必要がないほど金融界に浸透しています。ファクタリングが日本に導入されたのは、1970年代の高度経済成長期です。それほど新しい金融工学でもないのに、どうして浸透していないのか。

それは日本人特有の手形主義、現金主義が関係しています。ファクタリングの起源は債権取引の本場であるヨーロッパやアメリカです。現金ではなく信用取引を中心とした金融工学は、数世紀前から行われていました。日本では1960年代にようやくクレジットカードが普及しはじめました。

欧米ではクレジットカードではなくデビットカードがキャッシュレス決済の中心になっていますが、日本では未だにクレジットカードの認知度の方が高いです。ファクタリングがあまり浸透しない原因は、日本人にデビットカードの浸透ができていないのと同じ原因だと考えられています。

目新しい(実際は前からある)取引を敬遠しているのには、「本当に大丈夫なのか」という猜疑心が働いているのです。だからこそ、ファクタリング業者には、取引内容やファクタリングの仕組み、手数料や社長の名前などあらゆるところを見せる必要があるのです。

法整備が完璧ではないから

情報収集が重要な理由として、金融工学として法整備が完璧ではない点も挙げられます。ファクタリングは民法466条の債権法が適用される金融取引ではありますが、手数料の上限下限などの細かい部分にまでは詳しく言及されていません。

手数料や掛目などは、ファクタリング業者の胸三寸というのが本音です。手数料や掛目などはファクタリング申込みをしてはじめて伝えられるという業者も少なくありません。法的に情報公開が義務化されていないという点も、ファクタリング会社が情報公開に踏み切らない理由の1つです。

最低限チェックすべき3つの項目とは?

ファクタリング会社が公開している情報の内、最低限チェックしておくべき項目は次の3つです。
 手数料
 代表者名
 本店住所
なぜこの3つが重要なのかについて詳しく解説していきます。

手数料

ファクタリング会社のサービスは「ファクタリングによる資金調達」です。小売店と違って、特段異なるサービスや商品というわけではありません。どのファクタリング会社も、売掛債権を資金化する「ファクタリング」によって資金調達ができることを生業としています。

唯一異なるのが、「手数料」です。ファクタリングにおける手数料とは、さまざまな見解がありますが最終的にはファクタリング会社の売上であり利益になります。しかも手数料の上限は、融資などの貸金法が適用されないため、ファクタリング会社が自由に設定できるのです。

情報公開という部分で手数料の割合を細かく記載しているファクタリング会社は稀です。ほとんどが、最低%「~」という具合に表記してあります。「~」ですから、最悪手数料が99%だったとしても文句はいえません。手数料を「~」と表記してあるよりも、〇%~〇%と記載している方が利用者も安心できます。

「~」と表記してある業者が全て悪い業者というわけではありませんが、「~」以降の数字について言及していないのであれば、手数料割合を公開していないのと同じことです。ここの会社は「手数料5%~」と記載しているから安心だ!と勘違いしないようにしてください。

代表者名

SNSなどが発達し、今やフルネームを入力すればどんな人なのかが一目でわかるようになっています。代表者名を公開していない会社は、何か後ろめたいことをしているのではないかというマイナスの印象を与えてしまいます。どうして代表者名を公開しないのでしょうか。

それは、代表者名を記載することで、他のファクタリング会社やグループ企業とのつながりがバレてしまうことを防ぐためという可能性が高いです。ファクタリングを行なっている企業は日本全国で1千社程度あります(日本ファクタリング協会調べ)。どの企業も独立した会社というわけではありません。

銀行や金融会社から出資を受けていたり、子会社だったりする場合もあります。他にも複数のファクタリング会社を所有している場合もあります。ただでさえファクタリングは日本人になじみのない金融工学です。代表者名から他企業とのつながりを検索されることを恐れているファクタリング会社は、何か後ろめたいことがあるから代表者名を公開していないとも捉えられてしまうのです。

本店住所

本店住所を公開していないファクタリング会社は多いです。特に創業から間もない会社ほど住所表記をしていません。最近では完全インターネット取引によるファクタリング会社も増えてきました。来店不要でファクタリング取引ができるという会社です。

こうした会社は住所を公開していない場合が多いです。ほとんどのファクタリング会社は、住所表記部分に来社してもらいやすいようにGoogleMapや、本店事務所までの簡単な案内を掲載しています。いくらネット完結型のファクタリング会社でも、住所表記を公開していないと、お金を扱う取引上、利用者を不安にさせます。

利用者に見せられないほどおんぼろのオフィスなのか、それとも自宅を会社の住所として登記してあるのかは定かではありませんが、そういった会社とはあまり取引したくないのが利用者の本音です。

情報公開無しの業者はキケン?

先ほど紹介した情報以外にもあまり情報を公開していないファクタリング会社はゴマンといます。では情報公開していないファクタリング会社は、本当にキケンなのでしょうか?

悪質業者の可能性がある

キケンという意味は、その会社が悪質な業者であるかもしれないという意味を含んでいます。法律的にもきちんと整備されていないファクタリングだからこそ、悪いことを考える輩は多いのです。情報公開をしていない=後ろめたい商売をしていると判断されてもおかしくないのです。

全てが悪いわけではない

もちろん情報公開していない=100%悪いというわけではありません。中には優良業者もいます。しかし情報公開無くして、外部から優良業者だと判断できなければ、情報公開をしない理由はあまり意味がありません。

お得意さんだけに利用してもらうためのファクタリング取引なのかどうかは分かりませんが、情報を公開していないけど口コミは良いという業者には注意すべきです。口コミは内部の人間でも書き込みができます。口コミでは優良業者といっているから大丈夫と高を括らないようにすることが重要です。

情報収集は全ての金融取引において重要だ!

情報公開に限らずとも、大事なお金を扱うファクタリング会社を調べるのは、企業経営者として当たりまえのことです。融資であっても、ビジネスローンであっても、情報収集をしないで利用することはないはずです。ファクタリングも同様で利用者側の情報収集は必要不可欠であることを忘れないでください。