2020年債権法改正後の2社間ファクタリングのメリットとデメリット

2020年債権法改正後の2社間ファクタリングのメリットとデメリット ファクタリング業界情報

ファクタリングの法律である民法466条「債権の譲渡性」が56年ぶりに改正されました。施行は2020年4月1日からです。この改正により、これまで2社間ファクタリングのメリットであった「債権譲渡の事実を取引先に知られずに債権の売却譲渡ができる」という点が無くなります。

今後、2社間ファクタリングを利用する上で把握しておくべき、債権法改正後のメリットとデメリットとは何なのでしょうか。

債権法改正で変わったポイントは債権譲渡禁止特約の効力無効

債権法改正で変わったポイントは債権譲渡禁止特約の効力無効

債権法改正で変わったポイントは

「債権譲渡禁止特約は無効である」

と条文に明記された点です。現行法では、売掛債権があっても債権禁止特約があるためにファクタリングによる資金調達ができませんでした。債権法の改正によって、確実に支払いが見込める売掛債権さえあれば、資金調達が可能になったのです。

改正前と改正後の条文

民法466条「債権の譲渡性」に関する改正前と改正後の条文です。

【改正前】

1、債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

2、前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。

引用元:法務省ホームページ

【改正後】

1、債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

2、当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。

3、前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。

4、前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、適用しない。

引用元:法務省ホームページ

改正前の条項1は変更ありません。条項2の変更と新たに3と4が追加されました。

参照 債権法改正のポイント

 

改正後のファクタリングへの具体的な影響

改正後のファクタリングへの具体的な影響

現行の条文は、はっきりいってしまうと「曖昧な解釈の余地」があります。「債権譲渡禁止特約有りの状態で債権譲渡をした場合、その譲渡行為は無効」と明記されていませんが、現行法の解釈次第では明文化されていなくても効力を発揮してしまうのです。

ただし、取引先も悪意を持って譲渡禁止特約を付けているわけではありません。債権譲渡で発生するトラブルを避けるためでもあります。例えば、闇金融や反社会的勢力が売掛元から違法に売掛債権を手に入れ、それを恐喝などの材料になってしまうケースなどです。 売掛債権のトラブルを避けるため、会社を守るために債権譲渡禁止特約を設けているのです。

売掛元にとっては、債権担保融資やファクタリングのような「債権を活用した金策」ができない状態になります。 債権法の改正によって、債権の譲渡禁止特約の無効と対抗要件が明記されました。ファクタリング希望者はより使いやすく、取引先はより安全に売掛取引ができるようになったということです。

これまでの2社間ファクタリングのメリットとデメリット

これまでの2社間ファクタリングのメリットとデメリット

現行法の2社間ファクタリングには、メリットとデメリットがありました。

【メリット】

  • 取引先に債権譲渡の事実を知られずに債権売却ができる
  • 手続き次第で申し込んだ即日での資金調達ができる

【デメリット】

  • ファクタリング手数料が高い
  • 債権譲渡登記を行った場合、取引先に債権譲渡の事実が知られてしまい心証が悪くなる可能性がある

利用者にとっては使いやすい反面、それ相応のリスクもあるのが2社間ファクタリングなのです。

参照 2社間ファクタリングのメリットとデメリット

 

最新版!債権法改正で2社間ファクタリングのメリットとデメリットがここまで変わる!

最新版!債権法改正で2社間ファクタリングのメリットとデメリットがここまで変わる!

改正債権法の施行は2020年4月からです。2社間ファクタリングのメリットやデメリットが大きく変わります。

【メリット】

  • 債権譲渡禁止特約付きの債権でもファクタリング可能になる
  • 実質的に3社間ファクタリングと同じ状態になり手数料相場が下がる可能性が高い
  • 資金化までのスピードが早い

【デメリット】

  • 債権譲渡通知が必須となり、取引先に対して苦しい台所事情がすべて筒抜けになる可能性が高い

改正前のメリットである資金化までのスピードはそのままですが、それ以外の部分ではデメリットがメリットに、メリットがデメリットになっていることがわかります。

改正後の2社間ファクタリングのメリット

債権譲渡禁止特約付きの債権でもファクタリング可能になる

債権譲渡禁止特約そのものが無効であることが条文に明記されました。これにより、2020年4月以降の売掛契約には債権譲渡禁止特約が付与できません。改正施行前の債権に関しては施行日以降のファクタリングを検討してください。

実質的に3社間ファクタリングと同じ状態になり手数料相場が下がる可能性が高い

2社間ファクタリングといっても、債権譲渡通知が行われるため「秘匿性」というメリットが無くなります。その分、手数料相場が全体的に下がる可能性が高いです。スピーディ+少ない手数料で売掛債権を資金化できるのです。

改正後の2社間ファクタリングのデメリット

債権譲渡通知が必須となり、取引先に対して苦しい台所事情がすべて筒抜けになる可能性が高い

秘匿性が無くなるため、取引先に自社の財政状況が筒抜けになる可能性が高いです。取引規模を引き下げられたり、将来的に取引停止になるなどのネガティブな状況になるケースも想定されます。ファクタリング前に、ある程度の信頼関係が必須となるのです。

新債権法元年だからこそファクタリング知識のアップデートは必須

2020年は改正債権法施行の年です。ファクタリングにとって追い風となる元年。多くのファクタリング会社が生き残りをかけて様々なサービスを打ち出す可能性が高いです。これまで資金難で倒産の道しか選べなかった中小企業には、会社を立ち直らせ、更に成長できる資金繰りができます。

資金難で頭を抱える前に、まずはファクタリングの基礎知識を付けて自社に最適なファクタリング会社を選んでください。

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