売掛債権を第三者であるファクタリング会社に売却して、早期に資金を調達する方法がファクタリングです。ファクタリングにはメリットはもちろんですが、デメリットもいくつかあります。その中でも特にピックアップされるのが、ファクタリング会社の「手数料」です。

ファクタリングは、融資では無いため利息などは発生しません。しかし、債権を売却する際には手数料が発生し、ファクタリング会社によってその金額は大きく変わります。手数料の割合が大きいほど、企業の利益は圧迫されます。長期間に渡ってファクタリング契約を行なう場合には、手数料が足かせとなってしまうケースもあるのです。

では、手数料を元にファクタリング会社を乗り換えるという手法はどうなのでしょうか?多くのファクタリング会社が、「乗り換えOK」という文言をホームページに掲載しています。今回は、ファクタリングの乗り換えについて詳しく解説していきます。

ファクタリング会社の切り替えは可能なのか?

ファクタリング会社の切り替えで間違えられやすいのは、どの売掛債権が切り替え可能なのかという点です。もちろん、ファクタリング契約が済んでいる売掛債権を、他のファクタリング会社に再売却するのは不可能です。債権の二重譲渡になってしまい、詐欺罪として告発されるケースにまで発展しかねません。

ではどの債権がファクタリング会社の切り替えに対応しているのでしょうか?

病院のセカンドオピニオン同様ファクタリングのセカンドオピニオンも可能

ファクタリング会社の切り替えに対応しているのは、まだファクタリングしていない売掛債権が対象です。継続利用で、手数料が下がるなどの特典がある場合は別ですが、手数料ダウンの特典などが無いのであれば、より手数料の安い会社に切り替えることは可能です。

病院のセカンドオピニオン、サードオピニオンのように、ファクタリング取引自体を見直すことが可能なのです。ただし、ファクタリングの原則をきちんと理解した上で、ファクタリング会社の切り替えを行なう必要があります。どういった場合にファクタリング会社の切り替えを検討すべきなのでしょうか?

ファクタリング会社の切り替えは中長期的なファクタリングで利用すべき理由

一般的にファクタリングは、つなぎ資金などの緊急の場合に行われるという認識です。しかし、売掛債権の入金タイミングの遅れによるキャッシュフローの悪化は、毎月のように起こり得ます。そのような場合、ファクタリング会社と個別に契約を行ない、毎月のように売掛債権を早期資金化してキャッシュフローを改善させるという金策が有効なのです。

ちなみに、大企業もファクタリングを継続利用してキャッシュフローの安定化を図っているところもあります。ZOZOTOWNやユニクロなど日本を代表する大企業も、ファクタリングの継続利用を行ない、キャッシュフローの安定化を図っています。

中長期的なファクタリングとは?

先ほど述べた中長期的なファクタリングについてもう少し詳しく解説していきます。ファクタリング本来の目的は、売掛債権を早期に資金化して、企業の財務状況を改善することが目的です。1回だけの利用では、慢性的な資金サイクルの悪化を改善するのはかなり難しいといえます。

ファクタリングを行なって資金化をした月は問題ありませんが、次の月でまた同じように入金サイクルが崩れると、またファクタリングを利用して資金繰りを改善させなくてはなりません。一時しのぎのファクタリングを計画的に利用することによって、企業の資金繰りを改善させます。

中長期ファクタリングの手法

中長期ファクタリングの手法について簡単に解説していきます。まずは数ヶ月から1年程度の決算期間の中での予算を考えます。売掛債権で発生する売上金や、入金タイミングなどを計算しながら、毎月いくらぐらいをファクタリングすれば財務状況が改善傾向になるかを算出します。

例えば、毎月200万円程度の売掛金が発生した場合、毎月段階的にファクタリングで資金化する金額を減らしていく方法が一般的な中長期的なファクタリング手法です。1ヶ月目は全額の200万円、2ヶ月目以降は20万円ずつ残してファクタリングすることで、企業に残る利益を最大化し、財務状況の改善が図れます。

ファクタリング会社によっては継続利用に応じて、手数料の割引などの特典がある場合もあるため、そのサービスを上手に使うことが重要なのです。

最終的な目標は会社の財務状況の改善

中長期的なファクタリングを行なうことで得られる利益は、何も資金だけではありません。企業の財務状況を改善させることが、ファクタリング以外の資金調達方法にも大きく影響を与えます。設備投資をしたいのに、財務状況が悪いせいで銀行などの融資審査に受からないという場合でも、中長期的なファクタリングで財務状況さえ改善されれば、融資を受けられる可能性も高くなります。

中長期ファクタリングの検討は、数ヶ月~1年程度と述べましたが設備投資など企業の成長のために、5年~10年のスパンで計画することをオススメします。長い目で企業計画を立てられれば、融資やファクタリングによる効率的な運転資金や投資資金の確保も可能なのです。

ファクタリング会社の乗り換えで生じるメリットとデメリットとは?

ファクタリング会社の乗り換えで生じるメリットとデメリットについて解説していきます。

ファクタリング会社の乗り換えで生じるメリット

ファクタリング会社の乗り換えで生じるメリットには主に以下の3つが挙げられます。
 手数料が下がれば利益も大きくなる
 他社の利用実績があるため手数料の交渉が成功しやすい
 ファクタリング経験があるため会社選びで失敗しにくい

当たり前かも知れませんが、継続利用しているファクタリング会社の手数料が、乗り換え先の手数料よりも高い場合は、その手数料差分の利益率が高くなります。

継続利用していたファクタリング会社の手数料を元に乗り換えを検討しているため、手数料の交渉が成功しやすくなる可能性もあります。

はじめてのファクタリング契約ではないため、どんな会社を選べば良いのかをきちんと判断できるでしょう。

これらのメリットを生かして乗り換えを行なえば、会社の財務状況を改善させることが可能です。

ファクタリング会社の乗り換えで生じるデメリット

ではデメリットはどうでしょうか?代表的なデメリットは次の3つです。
 新しくファクタリング会社を探す手間が発生する
 乗り換えても利益が変わらないケースもある
 前の会社と契約がある場合、その契約を終わらせなければならない

現在ファクタリング会社は日本全国に1000社ほどがしのぎを削っています。その中から乗り換えOKに加え、手数料も安い会社を探す手間が発生します。契約などの時間を考慮すれば、決して小さくはないデメリットです。

乗り換えを行なっても利益が変わらないというケースもあります。手数料が安くても、掛目が低いと実際に入金される金額は、乗り換え前よりも下がってしまう可能性もあります。

乗り換え前に契約していたファクタリング会社と、期間を定めた契約が残っている場合は、その契約を破棄して乗り換えることはできません。契約不履行となって、違反金を請求されてしまう場合もあります。契約はきちんと守り、契約終了後に乗り換えを行なう必要があるのです。

最終的な状態を予測してファクタリング会社の乗り換えを検討すべき

ファクタリング会社の乗り換えは、企業の事業計画をきちんと立てた上で行なうことをオススメします。ファクタリングには手数料が付き物です。自社の利益を少しでも確保するために、長期的な視野でファクタリング会社の乗り換えを検討してくださいね。