損をしない為に目的に合ったファクタリング会社を選ぶコツ 相性の良いファクタリング会社とは
ファクタリングとは、期日前の売掛債権を売却して資金調達を図る方法です。
最近では、画期的な資金調達の方法として経済産業省も推奨しています。
しかし、海外での歴史は長く、既に19世紀のアメリカでは一般的な取引方法として活用されていました。
日本には手形取引の習慣が根強く残っています。
その為、ファクタリング会社の評価を利用者から聞く機会は少なく、どの業者を利用すれば良いのか分からないが現状です。
ファクタリングは、目的によって選ぶべき業者が変わり、ポイントを押さえることで有利な条件で資金調達できるようになります。
ファクタリングと融資の違いとは?
ファクタリングと融資の違う点は、返済義務発生の有無になります。
ファクタリングは、期日前の売掛債権を売却して資金化を図るサービスであり、貸借契約ではありません。
また、売掛債権がなければファクタリングは成立せず、資金調達できません。
融資は、銀行などの金融機関からの借入をする事です。
口座情報や給与、動産や不動産を担保としてまとまった資金を有利子により用立ててくれるので、事業者に限らず貸付条件を満たす誰にでも資金を工面してくれるのが「融資」になります。
融資は負債!返済する義務がある
融資は、借入=借金という事なので負債に値します。
融資を受けた債務者は、元本に返済利息を加算して返済をする義務が発生するのです。
また、融資には審査があります。
審査から実際に資金化されるまで申し込んでから1ヶ月を要する場合もあるのです。
一般的な融資の申し込みから実行までの手順です。
- 融資の申込
- 融資先の審査
- 決済・承認
- 融資実行
1から4の工程全てをクリアして、初めて資金化されるのです。
財務基盤が脆弱な中小企業や個人事業主にとって、中長期に及ぶ借入や長期の返済は大きな負担となります。
融資は審査が厳しくハードルが高い
融資元は、返済利息を収益の1つとしています。
そのため、融資をしても融資先からの返済が滞るのでは、資金を工面した融資元が経営困難に陥る恐れもあるのです。
リスクを回避する為にも、融資を決定するまでの審査は大変厳しく調査され、財務状況などによっては融資を受けられない可能性も視野に入れなければなりません。
融資審査で重視されるポイントです
- 財務内容の状況
- 融資希望額とその資金の使用目的
- 返済原資・返済の見通しがあるのか?
- 担保・保証人を保持しているのか?
融資先の財務状況はもちろん、融資された資金の使い道や返済の見通しや担保、保証人まで先々を見越して審査が行われるのです。
なぜファクタリングを利用するのか?
融資は審査基準が厳しく時間もかかり、緊急の資金調達には向きません。
一方、ファクタリングは即日資金化が可能な画期的な金策なのです。
しかし、手数料が必要となります。
利用目的に合わせたファクタリングを利用し、資金化を確定させることで自社の有益に結びつきます。
密かに資金を調達するなら2社間ファクタリング
ファクタリングの方法は2種類あります。
利用者の経営状況などに応じて資金化できます。
2社間ファクタリング
2社間とは、利用者とファクタリング会社の事を指します。
2社間で期日前の売掛債権を売買する事で、急な支払いや資金繰りを乗り切ります。
緊急事態に利用することが多い方法です。
3社間ファクタリング
3社間とは、売掛先とファクタリング会社、そして売掛元の事を指します。
売掛元の承諾が必要となる為、期日前の売掛債権売却は売掛先に経営状態が芳しくないと誤解を招くリスクがあります。
秘密裏に資金調達をするには、2社間ファクタリングの方が適しています。
通常のファクタリングはノンリコースでの取引
重要なポイントの1つが償還請求権(リコース)です。
償還請求権とは、売掛先の倒産などで売掛債権が回収不能となった場合、売掛金の返済を利用者に請求できる権利です。
万が一、売掛先が債務不履行に陥ったとしても、ファクタリングの利用者に返済の義務は発生しません。
また、売掛金の入金遅れや回収不能などで資金繰りが悪化してしまう場合もあります。
不測の事態に陥っても共倒れする危険を回避でき、売掛債権を期日前に資金化できる利点もあるのです。
損をしない為にファクタリング会社を選ぶ
ファクタリングは、緊急の資金を調達する方法として画期的な金策です。
しかし、ファクタリング業は貸金業ではありません。
参入しやすい業種の為、巧妙な手口で利用者を狙う悪徳業者も潜んでいます。
利用者は、正当な取引を行っている業者なのか、悪徳業者なのかを見極める事が必要です。
見極めを怠ると利益が目減りするだけではなく、高額な支払いまで発生する場合もあるのです。
せっかくファクタリングを利用しても、資金が手元に残らなければ意味がありません。
資金化するタイミングも重要ですが、損をしない為にファクタリング会社を選ぶ事も重要です。
手数料の相場を把握して利用する
ファクタリングを利用する際、欠かせない費用が手数料です。
- 2社間ファクタリング:10%〜30%
- 3社間ファクタリング:5%〜15%
この範囲であれば妥当な手数料ですが、2社間と3社間で手数料の差は大きいです。
売掛先が快諾してくるなら、手数料の少ない3社間ファクタリングの方が手元に多く資金を残せます。
しかし、手数料の範囲を超えた場合は、取引を中止する事も視野に入れてください。
目先の資金に気を取られると、最終的に損をする場合があります。
自社の財務状況に合った会社を選ぶ
ファクタリングを取り扱う会社は3つのグループに分けられます。
- 銀行系
- ノンバンク系
- 独立系
それぞれの特徴を把握して、自社の財務状況に合った会社を選ぶ事が重要です。
1.銀行系
メガバンクが親会社で100%出資しているファクタリング会社です。
3社間ファクタリングのみ取り扱っており、審査に通れば安い手数料で資金調達できます。
しかし、銀行が関与しているので、売掛元に対しても厳しい審査が行われます。
2.ノンバンク系
通信業や運輸業、消費者金融業などが親会社のファクタリング会社です。
銀行系に比べ、厳しい審査はありません。
しかし、安定性を重視した3社間ファクタリングのみを取り扱う会社も多く存在します。
3.独立系
1.2のどちらにも当てはまらない独立したファクタリング会社です。
小口のファクタリングを引き受ける会社もあり、財務基盤の脆弱な中小企業や零細企業にとって、緊急でも早急な対応してくれます。
利便性が高いのが独立系の強みですが、大きな親会社の支えがない分、手数料は割高です。
各ファクタリング会社ともに利点があります。
しかし、各ファクタリング会社の利点を理解して財務基盤の強化に努めなければ、損をする可能性もあるのです。
ファクタリング会社を見極める事が損のない資金調達を導く
ファクタリングは、負債を抱える事がなく資金が調達できます。
経営者にとって将来の不安を背負うリスクもありません。
しかし、利用するには細部まで理解しておく事が必要です。
- ファクタリングにかかる費用
- 申込から入金までの時間
- ファクタリング会社の方針
これらの把握をせずに緊急性だけを重視すれば、大切なことを見落として損をする可能性もあるのです。
ファクタリング会社は年々増加しています。
ファクタリングを利用する場合、1社だけに絞らず複数社を比較する事が重要です。
ファクタリングで損をしない為に、見積もりや商談した内容を比較してください。