ファクタリングの支払いとはファクタリング会社「From」と「To」で意味が異なる 強要されたら悪質業者の可能性大

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ファクタリング会社からの支払い。ファクタリング会社への支払い。どちらも「ファクタリング」と「支払い」という単語を使っています。しかし「から」と「へ」つまり「From」と「To」で大きく意味も異なります。

ファクタリング会社「から」の支払いとは、売掛債権の売却金額を指します。売却後に申込企業の銀行口座に入金されるタイミングや手数料、掛け目などを覚えておかなくてはなりません。

ファクタリング会社「へ」の支払いとは、売掛金が取引先から入金され、そのお金をファクタリング会社へ送金することが1つ。もう1つはファクタリング会社へ支払う「手数料」や「諸経費」を指します。ファクタリングそのものの仕組みなどを頭に入れておきましょう。

そして最も注意すべきは、ファクタリング会社から支払いを「強要された」場合です。ほとんどの民間ファクタリングは「償還請求権無し」での契約がベースです。そのため、もし取引先が破産して売掛債権が不渡りになったとしても、申込企業が代理弁済する義務はありません。契約では償還請求権無しと明記されているのに、支払いを強要された場合は「悪質な業者」である可能性が高まります。

「ファクタリング」の「支払い」について覚えておくべき知識を持って、ファクタリングの基本的な仕組みを理解し、悪質な業者から大事な売掛債権を守ってください。

ファクタリング会社「から」の支払いは売却益が入金されること

ファクタリング会社からの支払いとは、売掛債権の売却益が入金されることです。不要な家電などをリサイクルショップに売って、そのお金を得るようなイメージです。ファクタリング会社からの入金で懸念されることは

  • 振込されるタイミングはいつか
  • 売掛債権の何%が入金されるか

この2つが挙げられます。それぞれの懸念についての解決策を覚えておきましょう。

入金はモアタイムシステムに対応しているファクタリング会社がオススメ

ファクタリング会社からの支払いは銀行口座に振り込まれます。現金手渡しはほぼありません。そのため、銀行振込が金曜日や土日になると翌営業日に入金がずれ込んでしまうこともあります。そこで覚えておくべきなのが、全銀ネットによる即時振込サービス「モアタイムシステム」です。

全銀ネットとは「全国銀行資金決済ネットワーク」の略称です。1973年に運用が開始され、他の金融機関同士の振込サービスなどを行なってきました。2018年9月にそれまで時間外で振込ができなかった時間を撤廃し、24時間365日いつでも振込可能にしたシステムが「モアタイムシステム」です。

即日決済が可能になったことはファクタリング業界に大きな追い風になりました。資金難で一刻も早く売掛債権を現金化したい企業にとって、土日を挟んで入金を待つのは苦痛でしかありません。モアタイムシステムが稼働したことにより、売掛債権の即日現金化が可能になったのです。

ただし、全ての金融機関がモアタイムシステムに対応している訳ではありません。2019年11月の時点でモアタイムシステムに参加していない金融機関がいくつかあります。メガバンクや地銀などはほぼ参加していますが、農林中央金庫や信金中央金庫、商工組合中央金庫などはモアタイムシステムに参加していません。今後参加する可能性もありますが、現状では不参加の金融機関もあるため、自社の取引金融機関がモアタイムシステムに対応しているかの確認は必要です。もし対応していない場合は、緊急に資金が必要になったときに資金を入手できなくなります。

更にモアタイムシステムについて知りたい方はこちらのコラムをお読みください。
参照 【即時振込サービス「モアタイムシステム」がファクタリングにとって追い風に】

 

ファクタリングは売掛債権総額の全てが資金化する訳ではない

ファクタリング会社から支払われる金額は、売掛債権額の100%が支払われる訳ではありません。ファクタリングには「掛け目」が存在します。掛け目とは本来、担保融資の「担保評価率」を指す言葉です。ファクタリングは売掛債権を担保にした融資ではなく、売掛債権を売却する資金調達方法です。

ファクタリング会社にとっては、買い取った売掛債権が不渡りになる可能性もあります。しかし、不渡りになったとしても保障などが一切ありません。不渡りになった際に少しでも損害を少なくしようと設定されるのが、ファクタリングにおける「掛け目」の役割です。掛け目が差し引かれた上で、申込企業に支払われるということを覚えておきましょう。

更に掛け目に知りたい方はこちらのコラムをお読みください。
参照 【ファクタリングの掛け目は手数料じゃない?勘違いすると損!詐欺にあっている可能性大】

 

ファクタリング会社「へ」の支払いは入金された売掛金を送金すること+アルファ

ファクタリング会社への支払いとは、取引先から入金されたファクタリング済みの売掛金をそのまま、ファクタリング会社へ送金する行為を指します。取引先から入金された売掛金を受け取る権利は、売掛元である申込企業ではなく、ファクタリングで債権を買い取ったファクタリング会社にあるのです。
ファクタリング会社へ支払いを行なう上で、覚えておきたいのは次の2つです。

  • ファクタリング会社への買取手数料と諸経費
  • 3社間ファクタリングの場合は、取引先から直接売掛金が送金される

ファクタリング会社へ支払うお金は手数料と諸経費のみ

ファクタリング会社から支払われるお金は、掛け目留保金を差し引いた分が入金されます。その後取引先から売掛金の入金が行なわれ、申込企業は受け取った売掛金をファクタリング会社へ送金します。

掛け目留保金とは売掛債権総額から掛け目%を差し引いたお金のことです。売掛債権総額100万円掛け目80%と仮定した場合、申込時に調達できるのは80万円です。残りの20万円は「掛け目留保金」としてファクタリング会社にストックされます。

ファクタリング会社が申込企業からの送金を確認した段階で、掛け目留保金として預かっているお金から、手数料とファクタリングに伴う諸経費を差し引かれるのです。最終的に申込企業へ手数料と諸経費を抜いた「残りの掛け目留保金」が返金される仕組みになっています。

ここで注目して欲しいのは、ファクタリング会社に支払う手数料は、掛け目留保金から支払わられるという点です。ファクタリング実施時に手数料を支払うと勘違いしている経営者の方が多いですが、実際には売掛先から売掛金が入金され、そのお金をファクタリング会社へ送金した最後のタイミングで手数料が徴収される仕組みになっています。

手数料の他には、登記が必要な債権の場合には登記手続き料や印紙代、出張面談をした場合は出張に伴う交通費などが諸経費として差し引かれます。

ファクタリング会社に支払うお金がない!だからファクタリングをしないというのは大きな間違いです。手数料は後払いがほとんどです。手元に売掛債権さえあれば、資金化可能ということを覚えておきましょう。

掛け目や手数料に関して、更に詳しく知りたい方はこちらのコラムをお読みください。
参照 ファクタリングの手数料の相場 相見積もりと交渉がポイント

 
参照 ファクタリングの掛け目は手数料じゃない?勘違いすると損!詐欺にあっている可能性大

 

3社間ファクタリングは申込企業からの支払いは不要

ファクタリングの取引方法の内、3社間ファクタリングは申込企業からの支払いが不要です。取引先から直接ファクタリング会社へ支払いが行なわれます。

売掛金の回収業務は時として面倒な業務になりがちです。支払いが遅れたり、取引先が支払いを渋ったりすると売掛の関係に支障をきたすばかりか、売掛元の経営も揺らぐ可能性があります。

3社間ファクタリングであれば、売掛金回収業務も全てファクタリング会社に代行してもらえるため、企業間の信頼関係を保ったまま時間をムダにすることが無いのです。

支払いを強要された!?悪質ファクタリング会社の可能性有り!

特に注意すべきなのが、ファクタリング会社から「支払いを強要された」場合です。2社間ファクタリングであっても、3社間ファクタリングであっても「償還請求権無し」の契約がベースです。売掛先の倒産などで売掛債権が不渡りになったとしても、不渡りリスクごと売却譲渡しているため、ファクタリング会社から不渡り債権の支払い強要はありえないのです。

しかし、ファクタリング会社の中には支払いを強要されたり、契約書をそもそも作らないで取引するなど、ファクタリングの原則から外れた契約をする会社もあります。後になってから不渡りになりそうなときに支払いを強要するなど、悪質な手口を平気で行なう会社もあります。ファクタリング会社から支払いを強要された場合、次の2つのことに注意してください。

  • 元闇金業者がファクタリング会社になりすましている
  • ファクタリングと思って契約したのに実は「売掛債権担保融資」だった

悪質なファクタリング会社の実態を覚えておきましょう。

元闇金業者がファクタリング会社になりすましている

元闇金業者がファクタリング会社の皮を被って営業しているケースがあります。実際に摘発されて逮捕者も出ているのです。

なぜ元闇金融がファクタリング会社になりすましているのでしょうか。その理由は

  • 個人よりも動かすお金(実入りが良い)が大きい
  • 手数料上限などの法律が無い
  • 闇金時代に培った金融知識を流用できる

などが挙げられます。

個人よりも動かすお金(実入りが良い)が大きい

闇金は「個人融資」が基本です。1人の個人に対して違法な利息でお金を貸付け、返済ができない場合は恐喝や暴力によって返済を迫ります。しかし、1人の債務者から得られる利益と、1企業から得られる利益は金額の規模が大きく異なります。顧客の扱う金額の違いが、元闇金業者のファクタリング業界進出に影響しているのです。

手数料上限などの法律が無い

ファクタリングは手数料の上限がありません。融資であれば「貸金業法」で定められた利率しか掛けられません。しかし、ファクタリングに関しては手数料の上限が法律で定まっていないため、業者側で自由に割合を決められるのです。結果的に「貸金業法違反」で摘発された闇金業者たちが、貸金業法の及ばないファクタリング業界に来るのは、ある意味で必然だったのかも知れません。

闇金時代に培った金融知識を流用できる

闇金時代の金融知識とは、経済の仕組みなどはもちろんですが、顧客を信用させる「話術」なども含まれています。闇金に関しては、警察当局の締め付けもあるため再営業する訳にはいきません。しかし、新規市場であるファクタリング業界には闇金時代のノウハウや経験を生かして、情報弱者からお金を巻き上げられるのです。
検討中のファクタリング会社が元闇金業者であるかは、ホームページなどを確認しても分からないことがほとんどです。口コミなどはもちろんですが、契約書の有無など細かい部分を観察して見極めることが重要になります。

元闇金業者について更に詳しく知りたい方はこちらのコラムをお読みください。
参照 【ファクタリング業者の中に潜む闇金業者 悪徳業者には要注意】

 

悪質ファクタリング会社の「支払い強要」はファクタリングではない可能性大

ファクタリング会社が支払いを強要する場合、元闇金である可能性も高いですが、それ以前に交わしたファクタリング契約が、本当にファクタリングかどうかをチェックしてください。

というのも、ファクタリングは「売掛債権担保融資」のような売掛債権を用いた資金調達方法と間違えられやすいことが挙げられます。売掛債権担保融資はあくまでも「借金」です。ファクタリングは「債権の売却」ですから、資金調達方法の仕組みそのもの意味が180度異なるのです。

悪質なファクタリング会社は、売掛債権担保融資をファクタリングと偽って提供しているケースもあります。契約時に「あれ?なにかファクタリングと違うな」や「ファクタリングなのに毎月返済がある?」というようなファクタリングの大前提を覆すような契約内容が書かれていないかをチェックしてください。

悪質なファクタリング会社について更に詳しく知りたい方は、こちらのコラムをお読みください。
参照 【優良ファクタリング業者の見分け方 悪徳業者を見分ける3つのポイント】

 

ファクタリングの支払いは「ファクタリング会社から」と「ファクタリング会社へ」で大きく意味も仕組みも異なる

「ファクタリング」と「支払い」の関係は、接続詞で大きく意味が変わります。ファクタリングは借金では無いため、毎月の支払いは必要ありません。売却益を得る仕組みであるため、売掛金が入金されてもそのお金の所有権利者はファクタリング会社にあります。

言葉尻だけを見て、間違った解釈をしないように注意してください。勘違いは元闇金業者や悪質なファクタリング会社につけこまれる「隙」になります。ファクタリング知識を蓄えて「隙」を作らないようにしてください。

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